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2011年02月09日

濁流にのまれて

役場に入りすぐに
2階に向かった。
水が役場1階を飲み込み
つつあるのは
水の勢いで皆感じていた。

2階につくと支所長や
役場スタッフが
落ち着かなく動き回っている。

道路に面した窓のむこうに
みな目を向けたまま。

先ほどまでなんとか渡れた
役場前が
みるみる水位が上がり
自動販売機がみえなくなり
駐車場によかれとおもって
止めていた車が
水の力でうごいたり
天井まで水没するのを
ただ眺めていた。

ベランダに身を乗り出し
みんなの口が半開きである。
オモチャの様に浮き上がって
ひっくりかえる車も。
自然にため息のような歓声がわく

誰かが言った。
「住用の園はどうなってんだ」
「住宅の人が取り残されている。」
「郵便局の屋根にも人が」
「妊婦もいるぞ」
「小学生、中学生は学校だ。」
その叫び声は椅子に力無く座っていた
私の頭上を飛び交う。

私も思った。
避難直前赤ん坊抱っこした
Mさんは?
「避難所は役場だからね」
と声をかけていた。
しかし、この役場2階に姿がない。
自分らより遅れて避難していたら
赤ちゃん抱いてあの濁流は無理だ。
どこなんだ。
診療所も50m先に見える。
1階部分がほとんど浸水。
妻が避難直前に胃カメラを
レントゲンの台の上にのっけて
いたのに
全部みずに浸かってしまった。
呆然。
鍵をかけたはずの診療所玄関
が水の力かあいているのがみえる。
いろんなものが流されるだろう。

濁流があちこちであっという
間に被害をもたらし
道路が寸断された。
  

Posted by 奄美3340 at 11:45Comments(3)豪雨災害